考えよう!CHARAのLIVE配信
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charaをこよなく愛す吉井が
楽しみたい一心を抑えながら、ライブ配信を映像屋の視点で解明してみた!
1. CHARAとの出会い
それは17歳の夏
charaとの出会いはもう30年近く前。
バンド活動に勤しんでいた17歳の頃。深夜の音楽番組で聞いた「Sweet」を聞いてから。
当時、ローリー寺西の率いる「すかんち」のコピーバンドをやっていた自分は、
charaとローリーのコラボした「愛の自爆装置」なんかはPVの作りにも衝撃を受けていました。
あえて白飛びさせた背景の前に真っ赤な衣装の二人が前後入れ変わる手法。
そして黒い背景、黒い衣装で歌うcharaのインサート。
ジミーペイジを彷彿するローリーのギターソロ。
派手な舞台も、装置も、演出も何も無いPVでもこんなにかっこいい!!
曲の持つR&B感。そこに来るゴリゴリのギター。
そして何よりもcharaの唯一無二の声。
30年間charaを聞き続けてこられたのはボーカリストとしての魅力的な声もそうだけど彼女のどこかに消えていきそうな詩の中にある壮大でありながら、すぐ目の前にある一言をぽろっとこぼすところなんだと思う。
言葉の選びかたも本当に詩人である。
2. いざ、チケット購入。
映像屋としてのレビューを
chara愛を語ると長くなるので、今回、2021年1月18日に行われた誕生日ライブ配信、
1/13 「Rainbow Staircase Vol.3 〜Chara Birthday Special〜」
の話に行こうと思います。
リンクも貼っておきます。
さらにここは、映像屋として様々なものを見てきている自分が、ただcharaが好きで当たり前にチケットを買った。
単純に楽しみたい衝動を抑えながら、「配信」というものを冷静にレビューしようと思うのです。
Charaの自宅、「wata house」のリビングをステージにして、chara以外、8人の合唱団で送るアコースティックライブ。
ライブの配信といえば、ステージを正面から写し、バンドならメンバーごとにカメラが切り替わる。これが定石。
「wata house」では、皆がぐるっと円を描くように座り、高さ3mはあろうかというバルコニーのガラスを背にcharaが座ります。庭には素敵な緑。まるでクリスマスのような電飾。室内も、ライティングディレクターが設えた温かみのある照明で雰囲気は大人のクリスマスパーティ。
楽器は基本電子ピアノ、CHARAのよこにシンバルとタム。
あとは9人の声のみ。皆個人のマイクがセットされ全員の声がクリヤ。
ライブ!というよりは、まったりとみんなで素敵なうたを唄おう!という雰囲気なので、昔話や雑談も多くまるでそこに居て一緒に楽しんでいるかのような空間です!
ではここから、配信におけるセッティングを分析!
- ❶ カメラ
- 庭からガラス越しに室内を写す定点カメラが1台。
- 室内にCHARAをベースにした定点カメラが1台。
- 4人のフリーハンドのカメラマン。
- 基本的にカメラは一眼を使用して、ボケ感やくすんだ色味を演出。
- 何よりカメラマンの抜き出す画のセンスは抜群。
- ❷ マイクは全員の前に1台づつ。
- 庭からガラス越しに室内を写す定点カメラが1台。
- 室内にCHARAをベースにした定点カメラが1台。
- 4人のフリーハンドのカメラマン。
- 基本的にカメラは一眼を使用して、ボケ感やくすんだ色味を演出。
- 何よりカメラマンの抜き出す画のセンスは抜群。
- ❸ ビデオスイッチャー
- スイッチャーの切り替えセンス抜群!カメラマンがインカムを使っている感じでもなかったので、カメラマンとの密な打ち合わせの賜物と考えます。エンディング曲をバックに、用意していたエンドロールをかぶせて、最後にロゴがセンターで止まり、ホワイトアウトする演出も最高でした!
ディレクターさん、ブラボー!!!!!
映像演出、ライティング、音、演出、全てにおいて満足でした!
映像屋としても、いちFANとしてもこのライブ配信は本当に熱い。
熱い以外の何物でもない。いや、熱い。
企業ものの配信だとここまでの贅沢はできないんだよな〜。。。
そして。
この日はcharaの53歳の誕生日。ごごご53歳!!!
声のはりはまったくもって衰えることがなく、生とはいえ配信の画面なのに涙が出るくらい、心にしみるのです。
まるで、声が世の中に一つしか無い楽器の様。
3. エンディングの曲は?!まさかの!
エンドロールが最高だった
ラストに唄った曲は「Tiny Tiny Tiny」特に自分が好きな曲。
娘のスミレちゃんがお腹にいる時にレコーディングされた23年前の楽曲。
(豆知識:スミレちゃんは、SMILE(スマイル)の綴りを日本語読みしたもの)
これが誕生日ライブのラストの曲ってのも感動的!!!
エンディングはJAMっぽく楽しい演奏シーンから、庭にあるカメラから室内の様子に切り替わり、エンドロールスタート!
自宅でのんびり誕生パーティライブをお茶を飲みながらまったりやっている割には、最高のスタッフが最高の配信を行っている!!
同業として、超超超羨ましいことこの上ない時間でした。
PS
最後に自分の夢の中の一つに、「charaに目の前で自分のためだけにー光と私ーを歌ってもらう」というのがある。それが叶ったときは、ひと目もはばからず嗚咽を交えながら号泣する自信がある。
writing by Yoshii